2008年度 近藤ゼミ

Sociolinguistics & Pragmatics

(社会言語学・語用論)

近藤佐智子 研究室:4208
e-mail: k-sachik@jrc.sophia.ac.jp

〔概要〕

私たちは、住んでいる地域、文化、年齢、ジェンダー、職業といった様々な社会的要因によって、異なる話し方をします。また、場面や相手によって巧みに話し方を変えるということも日常的に行っているのです。このゼミでは、このような社会と言語のダイナミックな関係を社会言語学および語用論の観点から研究します。研究対象とする言語は主に英語と日本語です。

〔進め方〕

プレゼミ

20079月〜20083 

1.勉強会、新旧ゼミ生親睦会、先輩ゼミ生による進路相談会などを開催します。
2.下記の2冊を各自読んで、それぞれにつきA4サイズ一枚のブックレポートをまとめ、提出します。

2007年夏季休暇後

『社会言語学入門−生きた言葉のおもしろさにせまる』東祥照二(著)研究者出版

   2008年春季休暇後

『社会言語学への招待』田中春美、田中幸子(編著)ミネルヴァ書房

春学期授業

春学期は社会言語学と語用論の分野で構築されてきた理論、研究方法、および研究結果について英語のテキストを読みながら概観します。授業は学生の発表とディスカッション形式で進めます。発表担当の学生はレジメ(発表要旨)を準備し、それ以外の学生も毎週日本語で要旨と質問を書いて提出します。

毎週の要約と質問の提出はここに 

テキスト

Janet Holmes. 2001. An Introduction to Sociolinguistics. Longman.

研究テーマ

 地域による言語の違い     言語と社会階級    人種・民族による言語差   言語の性差      言語の年齢差    言語の状況差・適切さ  ことばによる丁寧表現    言語変化    会話分析    含意と文化       異文化間コミュニケーション    言語に対する態度  言語教育        非言語伝達

2008年度 近藤ゼミ 春学期の予定 

 

Date

Themes

Chapters

Presenters

3/24

Book Reports/ Introduction

Ch. 1 Introduction

 

4/16

Introduction

Ch. 1 Introduction

 

4/23

地域/社会階層による言語の違い

Ch. 6 Regional and Social Dialects

依田・一寸木

4/30

言語の性差と年齢差

 

Ch7 Gender and Age

林・早坂

5/7

人種・民族による言語差

 

Ch. 8 Ethnicity and Social Networks

山口・小越

5/14

言語変化

 

Ch. 9 Language Change

岡本・滋野

5/21

言語の状況差

 

Ch. 10 Style, Context and Register

野添・笠間

5/28

言語の機能・ポライトネス・異文化間コミュニケーション

Ch. 11 Speech Functions Politeness and Cross-cultural Communication

伊藤・堀江

6/4

Sports Day

 

 

6/11

言語の性差・ポライトネス・ステレオタイプ

Ch. 12 Gender, Politeness and Stereotypes

吉野・坂本

6/18

言語・認知・文化

 

Ch. 13 Language, Cognition and Culture

天野・木内

6/25

言語に対する態度・言語教育

 

Ch. 14 Attitudes and applications

望月・戸田

7/2

論文の書き方

 

 

7/9

論文の書き方

 

 

未定

ゼミ合宿(研究発表)

 

 

夏合宿

9月上旬予定(都合により変更になる場合も有り) @上智軽井沢セミナーハウス 予定

前期の後半から各自研究テーマを決定し、文献収集をします。夏合宿では選んだテーマの先行研究をまとめたものと、研究計画を発表します。また、ここまでの成果をレポートで提出します。この合宿はゼミ生の懇親も兼ねます。

夏休みには、研究計画に沿ってアンケート調査、フィールドワーク、会話の録音などの手法で実際にデータを収集します。

後期授業

後期はそれぞれの研究を進めていきます。12月にはパワーポイントを使って研究結果を順次発表し、学期末に「ゼミ論文」の形で提出します。その他、10月には資料に基ずくグループディスカッションやSJ祭のゼミ展示の準備も行います。

*「近藤ゼミ論文集」は上智短期大学図書館「近藤ゼミリザーブブック」にあります。
  2004年度ゼミ論文目次  2005年ゼミ論文目次   2006年度ゼミ論文目次

〔将来どのように役立つか〕

国内外の大学に編入して言語学、異文化間コミュニケーション、社会学などを学びたいと思っている人、英語や日本語の教師、通訳や翻訳といった、言語と密接な関係がある職業に就くことを考えている人にとっては、このゼミで学んだ専門的内容を直接生かすことができるでしょう。

また、「読む」「調べる」「考える」「まとめる」「発表する」というリサーチスキルは、将来何をするにしても役立つでしょう。前期は毎週20ページほどの英語の文献を読んで全員がレジメを作成しますから、英語を読む力が伸びます。また、文献探し、データ収集、レポート作成、パワーポイントを使用しての発表などを行いますので、企業に勤めても、編入しても、その経験を役立てることができるでしょう。

2006年度ゼミ生進路先〕

就職 横浜銀行、京葉銀行、遠鉄トラベル、ヒロセ電機、川崎信用金庫、城南信用金庫

編入 上智大学外国語学部英語学科(2名)、文京学院大学外国語学部英語コミュニケーション学科、東京女子大学現代文化学部言語文化学科(3名)、東京外語大学外国語学部欧米第一課程英語専攻

2005年度ゼミ生進路先〕

就職 トヨタ自動車、富士通日立プラズマディスプレイ、リーヴ・スポーツ、ニューオータニ、高輪プリンスホテル、横浜ベイ・シェラトンホテル&タワーズ、国際エアラインサービス、トムス

編入 東京女子大学文理学部日本文学科 東京女子大学文理学部史学科 富山大学人文学部人文学科 神田外語大学英米語学科 上智大学文学部社会学科 上智大学文学部史学科 秋田大学教育文化学部国際言語文化課程 法政大学社会学部メディア社会学科 南山大学外国語学部英米学科 玉川大学文学部国際言語学科

〔学生へのメッセージ〕

前期は毎週20ページほどの英語を読みますから、覚悟しておいてください。自分の限界に挑戦して初めて力が付いていくものです。苦しいと思うこともあると思いますが、興味を持ったことを探求する楽しさをいっしょに味わいましょう。日頃から、自分や周りの人達がどのような話し方をしているのか、どのような言葉を使っているのかをよく観察し、言語に対する感性を磨いておいてください。テレビ、ラジオ、映画なども格好の観察対象となります。

 また、ゼミメンバー同士の親交を深めるために、夏合宿、先輩ゼミ生との進路相談会など親睦の機会を多く持ちます。お互いのことをよく知り、意見を交換することによって、より良い進路の選択につながることを願っています。

〔参考文献〕

社会言語学

Wardhaugh, Ronald. (著) Introduction to Sociolinguistics. (Blackwell Textbooks in Linguistics) Blackwell Pub.
[訳本] ロナウド・ウォードハウ(著)田部滋、本名信行(監訳)『社会言語学入門』上・下(リーベル出版)

中尾俊夫、日比谷潤子、服部範子(著)『社会言語学概論:日本語と英語の例で学ぶ社会言語学』くろしお出版

ダニエル・ロング、中井精一、宮治弘明(編)『応用社会言語学を学ぶ人のために』世界思想社

真田信治、ダニエル・ロング(編)『社会言語学図集』秋山書店

Holmes, Janet. (著) An Introduction to Sociolinguistics. Longman

Fasold,Ralph. (著) Sociolinguistics of Language. Blackwell

語用論

Thomas, Jenny.(著) Meaning in Interaction: An Introduction to Pragmatics (Learning About Language) Addison-Wesley
[訳本] ジェニー・トマス(著)浅羽亮一(監修)『語用論入門:話し手と聞き手の相互交渉が生み出す意味』研究社

Levinson, Stephen C. (著) Pragmatics (Cambridge Textbooks in Linguistics) Cambridge Univ Press
[訳本]Levinson, Stephen C. (著)安井 稔 (翻訳), 奥田 夏子 (翻訳)『 英語語用論』研究社出版

Wierzbicka, Anna (著) Cross-Cultural Pragmatics: The Semantics of Human Interaction. Walter De Gruyter Inc.

Mey, Jacob (著) Pragmatics: An Introduction. Blackwell Pub
[訳本] ヤコブ L.メイ (著) 沢田 治美, 高司 正夫(翻訳)『ことばは世界とどうかかわるか―語用論入門』 言語学翻訳叢書 (第2巻) ひつじ書房

Leech, Geoffrey N. (著) Principles of Pragmatics (Longman Linguistics Library) Addison-Wesley
[訳本]ジェフリー・N. リーチ (著) 池上 嘉彦 (翻訳), 河上 誓作 (翻訳)『語用論』 紀伊国屋書店

地域による言語の違い

Crystal, David (著) English As a Global Language. Cambridge Univ Press
[訳本] デイヴィッド・クリスタル (著) 国弘 正雄(翻訳) 『地球語としての英語』みすず書房

言語の性差

中村桃子(著)『ことばとジェンダー』 勁草書房

Lakoff, Robin Tolmach (著) Language and Women's Place (Studies in Language and Gender (Paperback) Oxford Univ Press
[訳本] ロビン・レイコフ (著), かつえ・あきば・れいのるず(翻訳)『言語と性―英語における女の地位』有信堂高文社

ことばと丁寧さ


Brown, Penelope (著) Politeness: Some Universals in Language Usage (Studies in Interactional Sociolinguistics, 4) Cambridge Univ Press

東照二(著)『丁寧な英語・失礼な英語』研究社

大杉邦三(著)『英語の敬意表現』大修館

社会言語学/語用論と外国語教育

Sandra McKay (著), Nancy H. Hornberger (著) Sociolinguistics and Language Teaching (Cambridge Applied Linguistics) Cambridge Univ Press

Kenneth R. Rose (著), Gabriele Kasper (著) Pragmatics in Language Teaching (Cambridge Applied Linguistics) Cambridge Univ Press

Sachiko Kondo (著)2003年 “Teaching Refusals in an EFL Setting.” e-book こちらで読めます
In Bardovi-Harlig, K., B. S. Hartford, and R. Mahan-Taylor (Eds.) Teaching Pragmatics. Office of English Language Programs, US Department of State.


研究計画のヒントとなる文献

飯野公一、恩村由香子、杉田洋、森吉直子(著) 『新世代の言語学:社会・文化・人をつなぐもの』 くろしお出版

J.V. ネウストプニー、宮崎里司(共編著) 『言語研究の方法』 2002年、くろしお出版